今年、最後の情報発信となります。

厚労省 感染症エクスプレス Vol.377(2018年12月28日)にて下記連絡が届きました。

◆年末年始に海外へ渡航されるみなさまへ
◆風しんの届出数が増えています
◆新型インフルエンザ 特設HPを開設いたしました

年末年始に海外へ渡航されるみなさまへ
 感染症に注意しましょう!!
海外では、日本で発生していない、動物や蚊・マダニなどが媒介する病気が発生していることがあり、注意が必要です。
渡航先で感染症にかからないようにするためには、感染症の正しい知識と適切な予防方法を身につけることが重要です。
また、帰国時に発熱や咳、下痢、具合が悪いなど体調に不安がある場合、又は、動物に咬まれたり、蚊に刺されたなど健康上心配なことがありましたら、お気軽に検疫官までご相談ください。
感染症には、潜伏期間(感染してから発症するまでの期間)が数日から1週間以上と長いものもあり、帰国後しばらくしてから具合が悪くなることがあります。
その際は、早急に医療機関を受診し、渡航先、滞在期間、現地での飲食状況、渡航先での職歴や活動内容、動物との接触の有無、ワクチン接種歴などについて必ず伝えてください。
厚生労働省では検疫所HP(FORTH)を通じて、海外へ渡航される方に対して、海外での感染症の防止や帰国後に注意すべきことなどの情報を提供しています。 ぜひご覧ください。
医療機関の皆様におかれましては、海外における感染症の注意喚起にご協力をお願いします。

<厚生労働省検疫所ホームページ(FORTH):海外での感染症予防について>
https://www.forth.go.jp/news/20181119.html

風しんの届出数が増えています。
現在、風しんの届出数が大幅に増加しています。2018年12月16日までに2,713例の届出があり、そのうち2,653例は7月23日以降の報告です。現在までで、2012年の累積報告数(2,386例)を上回っています。患者の多くは、30~50代の男性で、大都市圏を中心に報告されています。
妊娠中の女性(特に妊娠20週頃まで)が風しんに感染すると、先天性風しん症候群(CRS)の子どもが生まれてくる可能性があるため、注意が必要です。
厚生労働省は、風しんの発生届出数の増加が続いている7都府県(東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県、愛知県、大阪府及び福岡県)と日本産婦人科医会、労働部局などに対して協力依頼を発出し、妊娠を希望する女性などが抗体検査や予防接種を受けやすくする環境整備を行っています。特にこれら7都府県にお住まいで、妊婦、妊娠を希望する女性及び妊婦の同居家族の方は、積極的に抗体検査を受けて下さい。また抗体検査の結果、抗体価が低かった妊娠希望女性及び妊婦の同居家族におかれましては、予防接種をご検討ください。
また、12月13日に開催された厚生科学審議会感染症部会において、これまで風しんの定期の予防接種をうける機会がなかった1962年(昭和37年)4月2日から1979年(昭和54年)4月1日までの間に生まれた男性(現在39歳から56歳の男性)に対して、抗体検査を前置した上で、予防接種法に基づいた風しんの定期接種を行うことが了承されました。今回の追加的対策の円滑な実施にむけた具体策について、引き続き検討を進めてまいります。
<風しんについて>
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/
<風疹 発生動向調査 2018年第50週(’18/12/19現在)>
https://www.niid.go.jp/niid//images/idsc/disease/rubella/2018pdf/rube18-50.pdf

新型インフルエンザ 特設HPを開設いたしました
2018年は新型インフルエンザのパンデミック(世界的大流行)であるスペインインフルエンザが発生してから100年、2019年は2009年の新型インフルエンザA(H1N1)が発生してから10年の節目の年です。
新型インフルエンザ はおよそ10年から40年の周期で発生しています。ほとんどの人は新型のインフルエンザウイルスに対する免疫をもっていないため、ひとたび発生すれば爆発的に感染が拡大するパンデミック(世界的大流行)となる恐れがあります。
内閣官房では、新型インフルエンザについて国民の皆様に知っていただくために、新型インフルエンザ特設HPを開設しました。
特設HPのコンテンツの一つである「過去のパンデミックレビュー」では、過去に世界的な大流行により大きな被害を出した新型インフルエンザにおける当時の発生状況や被害状況、更には日本のみならず世界の対応等について、専門家の方々にわかりやすく解説していただきます。今後月2回程度更新する予定です。

<新型インフルエンザ特設HP TOP>
http://www.cas.go.jp/jp/influenza/2018_2019_toku.html

<新型インフルエンザ特設HP 過去のパンデミックレビュー>
http://www.cas.go.jp/jp/influenza/kako_index.html

矢寿井感染制御研究室
高原和男